GRCの土屋卓久教授と、愛媛大学上級研究員センターの土屋旬上級研究員は、このほど第一原理シミュレーションに基づき、圧力約600万気圧でSiO2(シリカ)がリン化二鉄(Fe2P)型の新しい高圧相に相転移することを明らかにしました。また、地球マントルの深部で安定な、ペロブスカイト構造やポストペロブスカイト構造のMgSiO3は、約1000万気圧でこの構造と岩塩構造のMgOに分解することも見出しました。これらの結果は、最近発見が相次いでいる、地球型の化学組成を持つが、より質量が大きい太陽系外惑星(スーパーアース)の、深部構造やダイナミクスに新たな制約をもたらすものとして注目されます。本研究成果はアメリカ科学アカデミー紀要の2010年1月5日の電子版において発表されるとともに、新聞各紙の全国版・WEB版やNHKニュース等で報道されました。

記者発表の様子                記者発表を行なう土屋卓久教授



         
          
SiO2の新高圧相とスーパーアースの内部構造
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