入舩徹男センター長らが2003年にネイチャー誌に発表し、その後、住友電気工業(株)との共同研究で大型化がすすめられてきたヒメダイヤ合成技術を利用した製品が、日刊工業新聞社が選定する「2012年(第55回)十大新製品賞本賞」に選出されました。
 十大新製品賞は、日刊工業新聞社が1958年に創設した表彰制度で、今回で55回目を迎えます。審査にあたっては、(1)独創的な発明で国内外で反響が大きかった、(2)抜きんでた独創性はなくてもさまざまな工夫や研究改良により、性能が世界最高水準に達する、(3)至難とされていた技術課題を解決し、商品価値からみてわが国産業水準の向上に著しく貢献する、(4)産業、社会の発展に役立つ先導的役割を果たしたとみられる、ことが選定基準となっています。
 ナノ多結晶ダイヤモンド(ヒメダイヤ)は、入舩センター長らが、愛媛大学において1995年に合成に成功し(写真左上)、2003年にネイチャー誌に初めて発表しました。今回68件の応募の中から、2002年から住友電工と共同で大型化・良質化がすすめられてきヒメダイヤ(写真右上)合成技術を利用し、住友電工から製品化された「ナノ多結晶ダイヤモンド工具」が、10件の「本賞」の1つとして選出されました。
 なお、授賞式は2013年1月24日(木)に行なわれ、その他の受賞製品としては、パナソニックのスマート家電、シャープの酸化物半導体採用液晶パネル、島津製作所の超高速質量分析計などが選出されています。また、「本賞」の他に4件の「日本力賞」と3件の「モノづくり賞」が選出されています。ヒメダイヤは地球深部ダイナミクス研究センターなどのグループにより、新しい超高圧発生装置への応用もすすめられています(写真下)。













                             
ナノ多結晶ダイヤモンド(ヒメダイヤ)製品が「2012年十大新製品賞」に選出
          
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