第101回ジオダイナミクスセミナー
Geodynamics Seminar
「日本周辺下のCMB直下の高速度構造
−外核最上部の安定成層の存在−」
"High velocity structure just beneath the core-mantle boundary
-A stable stratified layer at the top of the outer core-"
講師:山田 朗(GRC教官)
主催 : 愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター
日時 : 2004年6月4日(金)17:00〜
場所 : 愛媛大学理学部講義棟 201教室
要 旨
地震学的に求められた核内の密度分布は高圧実験による鉄の理論的な値より小さく(7-10%),鉄‐ニッケル以外の 軽元素(C,Si,O,Sなど)が含まれていると考えられている.固体内核の析出に伴い,ICBでこれらの軽元素の放出が 起こり,地球ダイナモの駆動力の一つになっているらしい.一方,放出された軽元素やCMBでの核とマントルの化学反 応によるマントル物質の濃集が外核最上部で起きている可能性があるが,現在までそれの検出例は無い.今回は,日本の高密度地震観測網(Hi-net)によって検出されたCMBとICBからの反射波を比較することで,日本下の CMB直下(外核最上部)の高速度異常を議論する.
問い合わせ先:山崎 大輔 TEL (089)927-8408
E-mail yamazaki@sci.ehime-u.ac.jp