第109回ジオダイナミクスセミナー
   Geodynamics Seminar


     「Majorite 多結晶焼結体の合成について」
       "Hot pressing of polycrystalline majorite"

       講師:和田 智之(愛媛大学修士2年)

          
    
     主催 : 愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター
     日時 : 2004年10月1日(金)17:00〜
     場所 : 愛媛大学理学部講義棟 103教室
要 旨
 マントル中には410kmおよび660kmに地震学的不連続面があり、この不連続面はカンラン石の相転移によるものであることが高圧実験によって明らかにされてきた。マントル遷移層中に カンラン石に次いで多く存在する鉱物はmajorite-garnetであると考えられており、この弾性波速度プロファイルを明らかに することはマントル遷移層の高速度勾配の原因を明らかにする上で非常に重要である。
 近年、マルチアンビル型高圧発生装置に超音波速度測定装置を組み合わせ、高温高圧下での鉱物の弾性波速度を直接測定する方法が行われている。この方法により高温高圧下での鉱物の弾性波速度から、体積弾性率、剛性率、さらにそれらの温度・圧力への依存性など重要な物性情報を得ることができる。しか し、実験には超音波測定に適した試料を高圧実験によりあらかじめ合成しておく必要がある。  
 本研究ではマントル遷移層を構成する鉱物の一つであるmajorite の多結晶焼結体を合成することを目的として高圧合成実験を行った。今回の発表では これまでの実験の過程と結果を報告する。




        問い合わせ先:山崎 大輔  TEL   (089)927-8408
                    E-mail  yamazaki@sci.ehime-u.ac.jp


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