第116回ジオダイナミクスセミナー
   Geodynamics Seminar

         
「臨時観測網の遠地地震を用いたチベット地域下の構造解析」
"Structure of Tibetan plateau derived from teleseismic tomography"  

       講師:山本 啓二(愛媛大学修士1年) 
 

        
        主催 : 愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター
     日時 : 2005年1月28日(金)17:00〜
     場所 : 愛媛大学理学部講義棟 201教室
要 旨
 チベット地域のテクト二クスについては未だ全容は解明されておらず、そのモデルには「薄いリソスフェアモデル」と「厚いリソスフェアモデル」という対照的なモデルが考えられている。本研究では、この地域のテクトニクス解明を目的として、トモグラフィー解析を行った。データは臨時観測網(INDEPTH)で記録された207個の遠地地震から得た約4500個のP波データに基づいている。結果からは、地殻部分に顕著な低速度体がみられ、部分溶融・流体の存在が示唆された。また、深部では高速度体がイメージされ、これは沈み込むインドプレートと考えられる。
 このような結果はOwens and Zandt (1997)のテクトニクスモデルに非常に酷似しており、本研究は「薄いリソスフェアモデル」を支持する結果となった。



        問い合わせ先:山崎 大輔  TEL   (089)927-8408
                    E-mail  yamazaki@sci.ehime-u.ac.jp


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