第120回ジオダイナミクスセミナー
Geodynamics Seminar
「SとScS波のトモグラフィーによる北西太平洋下の
マントル不均質構造について」
"Deep structure of the Japan Islands derived
from S and ScS data"
講師:平野和寛(愛媛大学修士1年)
主催 : 愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター
日時 : 2005年3月4日(金)17:00〜
場所 : 愛媛大学理学部講義棟 201教室
要 旨
北西太平洋下の大局的なマントル不均質構造は,地震波トモグラフィーによって
明らかにされている。その主な特徴として,太平洋スラブとみられる高速度異常
と,その直上における低速度異常(マントルウェッジとみられる)が挙げられ
る。また、スラブ直下においても 明瞭な不均質構造が分布している(例えば Zhao
2004).しかし,このスラブ直下の不均質構造の詳細などについては,ま だよくわかっていない。また、
Zhao (2004) を代表としてP波走時を用いたマン トル不均質構造については高解像度のトモグラフィー研究が盛んに行われてい
る。しかし、ISCのS波走時データは一般的に読み取り誤差が大きく,信頼性の高
い研究はあまり行われていない。そこで、本研究では Hi-netから読み取った高
精度のSとScS波の走時データを用いてS波トモグラフィーを決め,これまで議論
することが難しかった太平洋スラブ下の不均質構造について考察する.
問い合わせ先:山崎 大輔 TEL (089)927-8408
E-mail yamazaki@sci.ehime-u.ac.jp