第130回ジオダイナミクスセミナー
　 　Geodynamics　Seminar

　 　　　　　　　　
　　「マントル遷移層条件下での主要高圧相の弾性波速度
　　　精密測定」
"Elastic wave velocity measurements of some major high pressure
　phases of mantle transition region at high temperature and
　high pressure"

　　　　　　　講師：肥後祐司（GRC学術創成研究員）
　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　主催　：　愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター
　　　 　 　日時　：　２００５年６月１７日（金）17：00〜
　　　　　　場所　：　愛媛大学理学部講義棟　１０１教室　
要　旨
　マントル鉱物の弾性的特性についての研究は古くから様々な手法でおこなわ れているものの、実験技術の問題から、その実験条件は低温高圧、又は高温 低圧の条件に限られ、実際のマントル遷移層に相当する14GPa 、1400℃を越 える条件での実験は皆無であった。本研究では超音波発振素子を高圧セル外 部に配することで、安定的に高温高圧下での実験を可能にする工夫を行い、 さらに放射光Ｘ線と組み合わせることで、圧力の精密な見積もりや、試料長 さのその場測定が可能になり、単結晶や液体、また非静水圧下での弾性波速 度の測定も可能にした。本講演では地球科学的に非常に重要なマントル遷移 層の地震波速度構造を解釈するため、主要なマントル構成鉱物の一つである ringwooditeの弾性波速度を高温高圧下で測定をおこなった例について紹介す る。


　　　　　問い合わせ先：土屋　卓久 　TEL　　（089）927-8198
　　　 　　　　　　　　　　　　　　　E-mail　takut@sci.ehime-u.ac.jp