第149回ジオダイナミクスセミナー
   Geodynamics Seminar

  「パルス中性子源の地球科学研究への応用の可能性」
"New neutron source in Japan and its application to earth science"

   講師:鍵 裕之(東京大学大学院理学系研究科教員)         

    主催 : 愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター
      日時 : 2006年3月17日(金)17:00〜
      場所 : 愛媛大学理学部講義棟 301教室
要 旨
 高エネルギー加速器研究機構と日本原子力研究所の共同で進められている大強度陽子加速器(J-PARC)計画では、世界最高の陽子ビームを用いた数々の最先端の研究が予定されており、とりわけ、物質科学や構造生物学の分野では、陽子による原子核破砕反応で発生するパルス中性子を利用する実験施設に大きな期待が寄せられている。中性子は水素原子の位置決定や物質の磁気的性質の研究など、X線が苦手とする測定に特長を発揮でき、放射光と相補的に用いることで、高圧下における物質・材料研究、地球科学研究の発展にも大きく寄与することが確実である。  
 我々は、J-PARC中性子実験施設における高圧専用ビームライン獲得を目指した活動を精力的に行い、外部装置提案として「超高圧高温物質科学ステーション」提案書ならびに実験装置設置詳細計画書を装置検討委員会に提出し、2年越しの審査を経て採択され た。本セミナーでは、中性子実験施設の建設状況、サイエンスの可能性、導入すべき装置の方向などを議論したいと考えている。


        問い合わせ先:土屋 卓久  TEL   (089)927-8198
                       E-mail  takut@sci.ehime-u.ac.jp