第177回ジオダイナミクスセミナー
Geodynamics Seminar
「マントル遷移層条件下における変形実験」
‐GRCおよび SPring-8における取り組み‐
"Deformation experiment at conditions corresponding to mantle transition
zone"
-Technical development at GRC and SPring-8-
講師:西山宣正(GRC教員)
主催 : 愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター
日時 : 2007年5月18日(金)17:00〜
場所 : 愛媛大学理学部講義棟 101室
要 旨
シンクロトロン放射光とDIA型変形実験装置(DDIA)を使った実験結果を紹介す
る。1つ目は、Mg2SiO4リングウッダイトの高圧室温下(9万気圧まで)における
実験結果である。この実験では、パイエルス機構で変形する様子を、さまざまな
歪速度での応力−歪曲線を観察することにより、とらえた。2つ目は、鉄の高温
高圧相であるε相の高温高圧下における実験を行った。これは、マントル遷移層
以深に相当する圧力条件したで応力−歪曲線を観察した初めてのケースである。
さらに、現在、技術開発に取り組んでいる、2つのプロジェクトを紹介する。1
つ目は、ドリッカマー型装置を用いた下部マントル条件下における準定量的変形
実験を可能にする技術。2つ目は、今年度あらたにGRCに導入した大型DDIA、
“MADONNA”の立ち上げ状況を報告する。最後にこれらの実験手法を用いた研究に
関する今後の展望を紹介する。
問い合わせ先:土屋 卓久 TEL (089)927-8198
E-mail takut@sci.ehime-u.ac.jp