第183回ジオダイナミクスセミナー
Geodynamics Seminar
「HIME-DIAのアンビル材への応用の取り組み
〜HIME-DACを用いたレーザー加熱実験の報告とレーザー切削加工を行ったHIME-
DIA加工表面の電顕観察〜」
"Application of HIME-DIA for new anvil materials -
(1) Preliminary report on laser-heating through a DAC equipped with HIME-DIA
anvils and (2) SEM & TEM observations on the laser-cut surface of HIME-DIA
-"
講師:大藤 弘明(GRC教員)
主催 : 愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター
日時 : 2007年7月6日(金)17:00〜
場所 : 愛媛大学理学部講義棟 101室
要 旨
当センターの研究成果より生み出されたHIME-DIA (nano-polycrystalline
diamond)は,硬度や透光性が高いだけでなく,熱伝導率の低さや高温下での塑性
変形のしにくさ,といった多結晶ダイヤ特有の性質を持っている.これらの特性
は,特にLHDAC(レーザー加熱ダイヤモンドアンビルセル)用のアンビル材とし
ては好都合で,実際,最近大型化されたHIME-DIA試料の一部はDAC用アンビルに
加工され,高圧発生試験に使われている.本講演では,発表者が先日,東大物性
研のグループと共同で行ったHIME-DAC(HIEM-DAIをアンビルに用いたDAC)の
レーザー加熱実験の結果について速報する.
一方で,超硬度(〜145GPa)を有するHIME-DIAの切削・研磨加工は,なかなか
困難であり,今後DACやドリッカマー型高圧セル用のアンビルとして本格的に量
産するには,パルスレーザーを用いたダイヤの切削加工技術などを取り入れる必
要がある.この点において,HIME-DIAのレーザー加工特性(加工断面の形状や加
工表面の物性)をマクロ〜ミクロ〜ナノスケールで理解することは,重要であ
る.本講演の2つ目のトピックとして,最近,発表者が名古屋大の奥地氏と共同
で行っているHIME-DIAのレーザー加工断面のSEM & TEM観察の結果についても紹
介する.
問い合わせ先:土屋 卓久 TEL (089)927-8198
E-mail takut@sci.ehime-u.ac.jp
