第184回ジオダイナミクスセミナー
   Geodynamics Seminar


「焼結ダイヤモンドアンビルを用いた高圧発生技術の開発とその適用」
"Technical development in high-pressure generation using sintered diamond anvils and its application"

講師:丹下慶範(GRC特定領域研究員)
   主催 : 愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター
   日時 : 2007年7月20日(金)17:00〜
   場所 : 愛媛大学理学部講義棟 101室

              

要 旨
  マルチアンビル装置と焼結ダイヤモンドアンビルを使用することで発生圧力の拡大を目指す実験技術開発は、岡山大学・地球物質科学研究センター(ISEI)および愛媛大学・地球深部ダイナミクス研究センター(GRC)を中心として行われており、近年急速な進歩をとげている。昨年度我々は大型放射光施設SPring-8を利用した研究課題「焼結ダイヤモンドおよびマルチアンビル装置を用いた70 GPaを超える超高圧発生技術の開発とその適用」において、圧力媒体やガスケットの素材やサイズの変化にともなう圧力発生効率および最高到達圧力の変化を観察し、先端切り欠き長1.5 mmの焼結ダイヤモンドアンビルを用いた室温下約70 GPaの圧力発生を可能にした。現在70 GPa領域までの高温高圧発生技術の確立を目指すとともに、その実験技術の適用として主要な下部マントル鉱物の端成分であるMgSiO3-ペロブスカイトのP-V-Tデータ収集を行っている。発表ではこれまで行ってきた技術開発の過程と結果、最新の実験データについて報告する。




        問い合わせ先:土屋 卓久  TEL   (089)927-8198
                       E-mail  takut@sci.ehime-u.ac.jp