第190回ジオダイナミクスセミナー
Geodynamics Seminar
「第一原理シミュレーションによるMgO-MgSiO3系融解条件の予測」
"Melting relation in the MgO-MgSiO3 system at lower mantle pressures
predicted from First-principle calculations"
講師:村上さやか(愛媛大学修士2年)
主催 : 愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター
日時 : 2007年10月26日(金)17:00〜
場所 : 愛媛大学理学部講義棟 101教室
要 旨
地球の核‐マントル境界(CMB)では急激な地震波速度低下(P波速度:〜-10%、S波速度:〜-30%)
の観測される領域(ULVZ)が存在している。ULVZの起源としてマントルの部分溶融や化学的不均質等が考えられており、
MgO-SiO2系鉱物の高圧下における融解条件を理解することは基礎的な手がかりとなる。しかしながら実験の技術的困難さのため、
マントル深部圧力下におけるMgO-SiO2系鉱物の融解関係は明らかになっていない。そこで本研究では温度制御ルーチンを開発し、
定温第一原理分子動力学法を行い、MgO-MgSiO3系融解条件の予測を試みた。発表ではシミュレーション結果から
予測されたMgO-MgSiO3共融系相図からULVZ成因についての考察を行う。
問い合わせ先:土屋 卓久 TEL (089)927-8198
E-mail takut@sci.ehime-u.ac.jp