第68回ジオダイナミクスセミナー
Geodynamics Seminar
「日本周辺下の660km不連続の深さ分布」
"Variation of 660 km discontinuity depth
beneath the Japan"
講師:山田 朗(GRC教官)
主催 : 愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター
日時 : 2003年5月16日(金)
場所 : 愛媛大学理学部講義棟 201教室
要 旨
日本周辺で発生した3つの深発地震の広帯域記録から得られた ScSの多重反射波とマントル遷移層底部の660km不連続面での反射波を用いて,日本列島下の660km不連続面の深さ分布を求めた.その結果,以下の2点を推察した.(1)日本列島西部下の不連続はやや深めであり,沈み込む低温の太平洋スラブの影響と考えられる.(2)トモグラフィで見える低速度異常に対応する関東・中部の領域下で不連続面の深さ分布が大きくばらつく.この不連続面の短波長の不均質の存在は,低速度異常を高温物質によるものと仮定すると,一様なある大きさの状態ではなく,細かく分かれて上昇している形態を示しているのかもしれない.
問い合わせ先:山崎 大輔 TEL (089)927-8408
E-mail yamazaki@sci.ehime-u.ac.jp