入舩センター長がR.W.Bunsenメダル受賞講演
入舩徹男地球深部ダイナミクス研究センター(GRC)教授・センター長が、ウィーンで開催されたヨーロッパ地球科学連合(EGU)のR.W. Bunsenメダル授賞式に出席し、受賞講演(メダリストレクチャー)を行いました。
EGUはヨーロッパの地球物理学関連の学会と地質科学関連の学会が合同し、2002年にヨーロッパ諸国を中心として組織.された地球惑星科学分野の連合体です。EGUの地球化学・鉱物学・岩石学・火山学分野から毎年1名選出されるR.W. Bunsenメダルは、ブンゼンバーナーの開発などで著名な19世紀のドイツの化学者Robert Wilhelm Bunsenの業績を記念した国際賞です。
入舩GRCセンター長は昨年11月にアジアから初の同賞受賞者に決定されましたが、4月17~22日の6日間に渡りウィーンで開催された同連合の総会中に、授賞式に出席するとともに受賞講演や祝賀レセプション、またEGU会長主催の晩餐会に出席しました。EGUはアメリカ地球物理学連合(AGU)に続いて、地球惑星科学分野で世界第2の規模となっており、設立15年目の今年は世界109か国からの約14000名の参加者により、約15000件の研究発表が行われました。
入舩センター長は受賞講演において、超高圧実験による地球深部の物質・物性・化学組成の制約について述べるとともに、ナノ多結晶ダイヤモンド (ヒメダイヤ)の合成やその応用について話ました。また超高圧を利用した、透明ナノ多結晶ガーネットをはじめとする新しい物質合成についても触れ、若手研 究者へのメッセージとして、実験的研究者を目指すには、研究室に閉じこもらず自分で手を動かして色々な工夫をした実験をすすめて欲しいと結びました。【参考HP】
ブンゼンメダル http://www.egu.eu/awards-medals/robert-wilhelm-bunsen/