入舩 徹男, Tetsuo Irifune, センター長・教授

研究内容

地球の深部は高温高圧の世界です。このような状態を実験室内に再現し、地球物質の高温高圧下での特性を明らかにし、地震などの観測データと対比することにより、地球深部の構造や化学組成を明らかにすることができます。私は特にマルチアンビル装置という大型の超高圧装置や、SPring-8などの放射光施設の強いX線を利用して、マントル物質や沈み込むプレート物質の高温高圧下での結晶構造の変化や、それに伴う密度・弾性波速度の変化を精密に決定しています。このような実験結果に基づき、マントル中の不連続面の成因や沈み込むプレートのマントル深部での挙動、またマントルの化学組成や進化についても研究をすすめています。
一方で、高温高圧実験技術を用いた新物質の開発にも、力を注いでいます。例えばダイヤモンドは5万気圧以上の地球深部で生成しますが、我々はこれより更に高い15万気圧以上の圧力で、「世界最硬」の新しいダイヤモンド(ナノ多結晶ダイヤモンド=NPD=ヒメダイヤ)合成に成功しました。GRCの世界最大のマルチアンビル装置BOTCHN-6000を使うと、今では直径・長さともに1cmのヒメダイヤ合成も可能になっています。私たちのグル-プでは、世界中の約30の研究グループと、ヒメダイヤを用いた共同研究をすすめています。また、ヒメダイヤ以外にも、硬くて割れにくいスーパーセラミックス「ナノ多結晶スティショバイト(NPS)」や、透明多結晶高圧型ガーネット「ナノ多結晶ガーネット(NPG)」などの合成にも成功しています。このように高度な超高圧合成実験技術を活用し、他分野の研究者との学際的研究を通じて、超高圧材料科学とも称される分野の開拓もすすめています。超高圧下では予想もしなかった物質ができる可能性があり、材料科学にとってもまだまだ未知の領域といえるでしょう。

地球深部ダイナミクス研究センター

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